2018年8月22日にフジテレビONEで放送された「プロ野球ニュース」でこの日のvs.福岡ソフトバンクホークス戦で2戦連続の第3号3ランを打った北海道日本ハムファイターズの清宮幸太郎の打撃について、現状について元横浜の野村弘樹、ヤクルトで監督をしていた真中満、楽天で監督をしていたデーブ大久保がタレントの稲村亜美と共に語っています。

 

【この日の清宮の投球内容】

1打席目 空振り三振

2打席目 センター前ヒット

3打席目 ライトホームラン (打点3)

4打席目 空振り三振

 

 

野村 日本ハムの清宮幸太郎。今日もホームランです。ちょっと見て頂きたいんですけどね。3打席目の全球見ていきます。1球目はアウトコースにカーブでストライク。2球目はアウトコースに外れたストレート。やっぱり外ばっかりで警戒していますよね。

 

真中 やっぱり、一発を警戒した配球になっていますよね。

 

野村 3球目はアウトコースにカーブが決まりストライク。これは厳しいボール。この後の4球目の外寄りの高めのストレート、追い込まれた後の球をホームラン。

 

真中 追い込まれてから色んな変化球とかマークをしながらバッターボックスに入るんですけど、あのアウトコースのストレートをしっかりと打ち返せるというのは能力の高さを感じますよね。

 

野村 それも外寄りの球をライト方向の引っ張ったホームランじゃないですか。

 

真中 そうですね。しかも、飛距離もけっこう出ていますからね。

 

野村 出てますね。

 

真中 まあ、本物ですよね(苦笑)

 

野村 デーブさんはどうですか?

 

大久保 まあ、真中さんが言った通りと、あとは読みも素晴らしい。カーブ、カーブが来ていたから、カーブの配球はもうないと。真っ直ぐが来た時に俺は差し込まれないぞ、しかもアウトコース中心だから踏み込んで右中間に打ってやろうかってのが見える最後の一振りですよね。

 

野村 なるほどね。今日のホームランと5月の調子が悪かった時の映像を作ってもらったんですけどね。ちょっと見てもらいたいんですけど、お二方に。

 

5月12日のVSバンデンハーグ戦の打席と、この日のVSバンデンハーグ戦の比較映像を見ながら話が続きます

 

 

野村 これが5月12日の映像で、これが今日の映像です。どちらもバンデンハーグが投げる試合の映像です。2つを並べてみます。

 

真中 はい。これ比較映像をじっくり見てみたんですけど、そんなに差はないんですよね。スイングする時のタイミングの取り方は少しだけ最近の方が早くなっていると思いますけど。

 

野村 足の上げ方が今日の方が早く見ますよね。

 

真中 はい。若干早くなっていると思います。でも、スイング自体はほとんど変わってないです。投げてくるボールの高めと低めの違いで5月12日のは空振りしていますけど。

 

野村 うん。

 

真中 ということは、もともとそれぐらいの打ち方をしていて、ちょっと春先は経験不足と言いますかね。1軍の投手のスピードとかキレになれていなかったので、結果が出なかったんですけど、1回ファームに戻って、それで色んな経験をして、速いボール見てきて、そして今戻ってきた清宮はちょっと本物の感じがしてきましたよね。

 

野村 デーブさんはいかがですか。

 

大久保 まあ、その経験を積んできたことというのは何かと言うと、プロのスピードじゃないですかね。

 

野村 はい。

 

大久保 スピードで言うと、以前の清宮は三振しているころはバットが横に寝る。(※トップの位置でバットのヘッドが寝ている感じの動作をしています)

 

野村 うん。

 

大久保 それでも高校生の球だと間に合っていたんですね。バットが横に寝ているとフォロースルーも低く収まるんですよ。5月12日の映像だとフォロースルーも低く収まっていますよね。でも、今日のホームランの映像を見るとバットが立って出てくるから、フォロースルーもバットが立って終わるという。

 

 

野村 なるほど。

 

大久保 バットが立って振り出さないと速い球は打てないんですよ。

 

野村 うん。

 

大久保 今日のホームランはバットが立ってるでしょ。(※確かに5月12日よりもこの日のホームランの方がバットが立っています)

 

野村 立ってますね。

 

大久保 バッティングコーチが後ろから見て、このバッターがプロで通用するかどうかを見るポイントはトップオブスイングの時に後ろから見て、バッドの角度が45度の選手は1軍で通用するって判断をする。右打ちさせても、後ろから見て45度の角度だと1軍で通用すると僕らはそういう基準で見るんですけど、今の清宮はそういうフォームには見えますよね。

 

野村 確かにフォローが高かったですね。

 

大久保 やっぱりバットのヘッドが寝ていると最後も寝ているという。

 

野村 なるほど。

 

大久保 だから、その違いは真中さんの言った経験が形に表れてきたんだと思いますね。

 

野村 じゃあ、技術的なこともあるけども、経験がそうさせていると。

 

大久保 経験で技術が伴ってきたと。だから、我慢して使いなさいって以前に真中さんも言っていましたよね。ファームの監督をしていた人はそのへんのことが分かるんですよ。だから、その角度がつくまで待っていてあげるっていう。

 

野村 へぇ。

 

大久保 清宮の場合はあの角度になるまでがあまりにも早すぎますよ。普通は3年掛かるんですから。

 

野村 ハハハ(笑)

 

大久保 グリップを拳1個分、上げるにも1年掛かると言われてるんですよ。だから、すごい成長ですよね。

 

真中 今日なんかは追い込まれてからのホームランというのがすごいですよね。1球目から狙ったホームランだったら出会い頭の場合もありますけど。

 

野村 特に2ストライク目のカーブを取られた時にちょっとイヤそうな顔をしたんですよね。

 

真中 そうですよね。

 

野村 その後にホームランにしているんでね。

 

真中 だから、フォークとかチェンジアップとか色んな球種を頭に入れながら、高めのストレートをホームランにしたわけですから、ちょっとレベルの高さを感じますよね。今後も期待ですよね。

 

野村 これから打ち続けそうですかね。

 

大久保 相手バッテリーも考えないといけない形になってきましたよね。

 

野村 なるほど。

 

 

以上です。

真中もデーブも絶賛です。レベルが上がってきています。

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