2018年9月9日にTBSで放送された「S-1」でドラフト1位候補の大阪桐蔭高校の根尾昴、報徳学園高校の小園海斗、大阪桐蔭高校の藤原恭大、金足農業高校の吉田輝星について分析しています。
大阪桐蔭高校 根尾昴
―ピッチャーとしては
野村 これくらいの球を投げるピッチャーならたくさんいるでしょ。バッターとして使う。
―根尾の打撃について
野村 スイングも言うことないよ。無駄な軌道がない。バットがミートポイントまで最短距離を走ってパワーもある。やっぱりピッチャーができるということは手首が強いのかな。
―根尾は勉強も優秀
野村 頭が良いってのはいいやん。野球は頭のスポーツというのは俺の持論だけど。
報徳学園高校 小園海斗
―50メートル5秒7の俊足
野村 足が速いのは魅力だな。『足が速い』、『肩が強い』、『遠くへ飛ばす』というのは天性だから。努力してもできないものを持っているのが一番いい。技術論はプロに入ってから十分鍛えられるわけだから。評価はドラフト1位だね。
大阪桐蔭高校 藤原恭大
―最初に気になったこと
野村 (打席で)すごい目つきしてるな。
―藤原の打撃について
野村 パワーよりも打ち方だよ。腰を上手く使って回っている。腰が上手く回らずに手だけで打つとファールになる。力仕事は全部『腰』。インコースの模範的な打ち方だよ。これはプロに引っ張りだこだろ。
金足農業高校 吉田輝星
―ニュースでご覧になったことは?
野村 見たよ。見たよ。こっちの方が騒がれているよな。優勝した大阪桐蔭よりも。
―吉田の投球について
野村 いい真っ直ぐだなあ。あんな高さを振るということはよっぽど速いんだよ。ホップするんだろうね。バッター目線で言うと、ストライクに見えて、それを振ったら高かったという。ボールが指によくかかっているんだよ。良いピッチャーだ。
―吉田の課題についてどうしても言いたい
野村 今の子は下半身の使い方が下手だな。腕主導の投げ方が多い。もっと下半身主導で下から上っていう投げ方ができないのかな。今は上半身から下半身だもんな。
―下半身が使えるようなるとどうなる?
野村 もっと球速が出るよ。
―吉田の進路については
野村 俺の勝手な持論だけど、ちょうど18歳から22歳は一番影響を受ける年代でしょ。ピッチャーとかキャッチャーは将来でプロでやるのなら即プロに行ったほうがいい。
4人の細かな分析は以上
―野村克也が最も評価したドラフト1位の選手は?
野村 僕が選ぶドラフト1位は大阪桐蔭の根尾昴君です。
―その理由は?
野村 広角に打てそうじゃん。ああいう逆方向にいい打球を飛ばすというのは、俺ができなかったから余計に惚れちゃうわな。
ここで生中継でスタジオにいる槙原寛己にVTRの野村が質問
野村 槙原だったら誰をドラフト1位にする?
槙原 はい。ありがとうございます。僕なら吉田投手ですね。僕も高校から入っているんですけど、やっぱりプロに入って揉まれた方が自分で感じているんで、野村監督が言うように、プロで一生懸命下半身を鍛えていけば、もっと速い球を投げられると思います。彼の回転のいい球というのは非常に印象的だったので、僕は吉田投手にプロに入ってもらいたいなと思います。
以上です。
赤星と江川は小園をイチオシでしたが、ノムさんは根尾です。