2018年10月21日にNHK総合で放送された「サンデースポーツ2020」で10月27日から始まるSMBC日本シリーズ2018、広島カープvs.福岡ソフトバンクホークスの両チームのキーマンについて小久保裕紀がNHKアナウンサーの大越健介と共に語っています。
大越 小久保さんに徹底予想をして頂きたいのですが、まず広島とソフトバンクの特徴をフリップに書いてもらいました。
フリップ内容
『動の工藤監督、静の緒方監督』
小久保 どうでしょう。
大越 動の工藤監督、静の緒方監督ということですが。
小久保 ズバリ、上位の打順なんですけどね。
大越 ほー。
小久保 工藤監督はとにかく相手ピッチャーとの相性を考えてクライマックスシリーズでは1番バッターボックスと2番バッターを入れ替えました。
大越 はい。
小久保 一方の緒方監督はシーズン通りの打順で1番から4番までしっかり固定という形でクライマックスシリーズを戦いましたね。
大越 では、その打順を見ていきましょうか。
広島カープ
第1戦 | 第2戦 | 第3戦 | |
1番 | 田中 | 田中 | 田中 |
2番 | 菊池 | 菊池 | 菊池 |
3番 | 丸 | 丸 | 丸 |
福岡ソフトバンクホークス
第1戦 | 第2戦 | 第3戦 | 第4戦 | 第5戦 | |
1番 | 川島 | 上林 | 川島 | 明石 | 上林 |
2番 | 上林 | 明石 | 上林 | 上林 | 明石 |
3番 | グラシアル | グラシアル | グラシアル | グラシアル | グラシアル |
大越 広島を見ますとレギュラーシーズンと変わらない不動のオーダー。それで一方のソフトバンクは5試合とも1番2番が替わっているんですよね。この意図はどういうことなんでしょうか?
小久保 やっぱり相性だと思うんですけど、監督として一番勇気がいるのは勝っているゲームの次の試合で打順を変えることなんですよね。
大越 勝っているだけ難しい。
小久保 はい。負けているときは大胆に変えられるんですけども、そういう点では第1戦で1番川島で勝ったのに第2戦の西武の先発多和田のときには1番を上林に戻したというね。
大越 はい。
小久保 第2戦は負けたんですけど、最後の第5戦までドンドン変更して松田を外したり、内川を外したり。
大越 確かに。
小久保 もう本当に動の工藤監督だなと、思いましたね。
大越 その動の工藤監督ですが、それを象徴する選手がコチラです。
第1戦で1番川島慶三が紹介される。シーズン中は控えが多かったが西武のエース菊池雄星から逆転のタイムリーを打つ。更に第3戦でも1番で先発。2試合で9打数4安打4打点で工藤監督の采配に応える。
大越 その勇気がいる采配ということですけど、それに応える選手がいるというのもまたソフトバンクの強さですね。
小久保 そうです。この川島は今年のレギュラーシーズンでは3安打猛打賞がなかったんですけど、第1戦が今年初めての3安打猛打賞というね。
大越 はい。
小久保 そういう大舞台で力を発揮する選手がいるというのは、選手層が厚いということでしょうね。
大越 そういうことですよね。では、静の緒方監督の広島カープの小久保さんが注目する選手はコチラです。
新井貴浩の紹介がされる。ファイナルステージ第2戦、広島が1点ビハインドの場面で新井が代打で登場し同点タイムリーを放つ。その後にそれに応えるかのように菊地涼介が勝ち越しの3ランホームラン。
大越 静の緒方監督、そのメンバーは不動と言ってもいいと思うんですが、その中でも控えに新井選手がいる意味というのはどう考えますか?
小久保 やっぱり引退を表明していますので、これ私自身の経験もあるんですけど、その引退する選手を日本一で送り出そうというチーム内の一体感、雰囲気というのは、やっぱり慕われている先輩だけに物凄く大きいものがあると思うんですよね。
大越 なるほど。
小久保 あの同点タイムリーの時の盛り上がり。まさにその流れのまま菊地が3ランを打ったという形なんで、そういう点では控えですけども、新井の存在は大きいかなと思いますね。
大越 小久保さんは2012年のクライマックスシリーズで引退されました。その時も似たような雰囲気がありましたか?
小久保 もうチームメイトからヒシヒシと伝わってきたんですけど、逆に私の場合はプレッシャーになり過ぎたのかなというぐらいファイナルステージで敗退しましたけどね(苦笑)
大越 なるほど。
小久保が語る日本シリーズの展望はこちら
以上です。
川島慶三と新井貴浩がキーマン。