2018年5月2日にフジテレビONEで放送された「プロ野球ニュース」でこの日の楽天戦で1軍デビュー戦となった北海道日本ハムファイターズの清宮幸太郎の全打席を元阪神ダイエーの池田親興、元ヤクルトの監督の真中満、元横浜の野村弘樹が語っています。全部で3打席で全てでこの日に絶好調だった岸との対戦となります。

 

【この日の清宮の打撃内容】

1打席目 センターオーバー2塁打

2打席目 空振り三振

3打席目 空振り三振

 

 

野村 岸VS清宮の3打席、全打席と全球を振り返っていきます。まずは第1打席を振り返っていきましょう。

 

【第1打席の映像を見ながら】

野村 これピッチャーの方が入りが難しそうですよね、チカさん。

 

池田 難しいですよ。どの球を打つか決めてくると思うんですよ。1球目にストレートをいって、そこに反応しないから2球目にカーブでいったら反応がない。清宮を見ていると真っ直ぐに反応してくるんだろうと。ストライクが取りづらくなっていましたね。

 

【3球目にセンターオーバー二塁打】

野村 それで3球目を捉えるんですけど、僕もピッチャーだったら初球はボールから入るだろうな、真っ直ぐだったら振ってきそうな雰囲気だったんですよ。

 

池田 インコースにボールを投げるかなと僕は思っていたんですよ。

 

野村 なるほど。

 

池田 初球は外から入ったんで、次の2球目にカーブで次は真っ直ぐを狙いやすい状況になりましたけど、そこをちゃんとスイングしていてホームランでもおかしくなかったですね。

 

野村 これいくかなと思ったんですけど。真中さん、第1打席のプロ初打席では真っ直ぐを待っていることが多いでしょ?

 

真中 冷静だと思いますね。真っ直ぐを待っていても2球目のカーブも手が出そうなボールなんですけど、あれを冷静に見逃して外のストレートを打っていくあたりは本当に落ち着いて打席に立っている印象ですね。

 

野村 はい。まあ、この1打席目でこのストレートをしっかり捉えたのは流石だなというのを感じた第1打席ですよね。では、第2打席にいきましょうか。

 

 

【第2打席の映像を見ながら】

野村 第1打席はストレートを打ったんでね。そして、初球をまた捉えるんですよね。(インコースのストレートを引っ張って痛烈なファウル)

 

池田 また真っ直ぐを狙ってくるところがファウルになりましたけど大したもんだなと。この後に岸が変化球をどう使うかというところで、今後の清宮にとって良かったのは岸のようなピッチャーと調子が良い時に出会ったというのは色んな球種が見れるというね。この後にそれを投げてきますよ。

 

野村 (4球目の)チェンジアップですよね。

 

池田 これは真中さん、どうですか?

 

真中 岸のチェンジアップはプロ野球界でもトップクラスですからね。だから、今まで見たことのないようなボールだと思いますよね。

 

【4球目と5球目のチェンジアップに空振りし三振】

野村 本人もあんなチェンジアップは初めてじゃないかなという。この好投手でコントロールも良い、こういうピッチャーと初めて対戦できたというのは清宮は何か持っているのかもしれませんよね。

 

池田 まあ、清宮がいたから今日の岸の完封が登っていったっていうぐらいのもので。当然、力のあるピッチャーですけどね。

 

野村 1打席目はストレートを打たれました。2打席目はチェンジアップを上手く使って三振。じゃあ3打席目はどうなったのか見てみましょう。

 

【3打席目を見ながら解説】

野村 清宮は甘いストレートを振ってくるんで初球(ストレート)はインコースのボール気味から入っていきましたよね。(判定はストライク)

 

池田 僕は1打席目でこんな感じでいくのかなとおもっていたんですけどね。

 

野村 なるほど。

 

池田 それで2球目(ストレート)に高めのボールを見せて。というところで、変化球で頭一杯にしておいて、3球目はまだ真っ直ぐかという。(カウントは1ボールだと2ストライク)

 

野村 ただ、ストレートに反応してないんですよね、真中さん。

 

真中 やっぱり、チェンジアップがちょっと気になっているんでしょうね。

 

野村 それで4球目(ストレート)で決めにいったんですけど、良い球でしたよね。(真ん中低めの際どいコースで判定はボール)

 

池田 入ったかなと思ったんですけど、多分、変化球は頭にあるんですが5球目のカーブは3打席あって2球だけでしたね。(5球目のカーブの判定はボールでカウントはフルカウントに)

 

野村 そうですね。

 

 

池田 やはり清宮の頭の中にはチェンジアップがあると思うんですよね。

 

野村 はい。

 

池田 カーブには全く反応してないですよね。

 

野村 フルカウントになりました。ここでチェンジアップいくのか真っ直ぐをいくのかというところで、このチェンジアップですよね。(空振り三振)

 

池田 やはり、フルカウントになった時点で真っ直ぐ狙いの比率が大きくなって、チェンジアップは頭にあるんですけど、分かっているんですが、やっぱり岸クラスのチェンジアップはそう簡単にファウルにも出来ないですよね。

 

野村 バットに当てる事が出来ないですからね。

 

真中 でも、三振した後の清宮の表情を見たら「なんだこのボール」っていう感じでしたよね(笑)

 

池田 狙いにはいってるんですよね。

 

野村 そうですね。

 

真中 だいぶ落ちてると思うんで、いい勉強になりましたよね。

 

野村 だから、今日は3球あったチェンジアップに全く当たらず、タイミングも取れずでしたから、1打席目で良いヒットを打った後の2打席目と3打席目は非常に勉強になった打席ですよね。

 

池田 スゴい勉強になりましたし、僕がビックリしたのは、まず登場曲がスターウォーズだったのが。

 

一同 爆笑

 

池田 やっぱり、宇宙クラスになりたいというね。

 

野村 世界レベルじゃなくて宇宙クラス。なるほど。

 

 

以上です。

岸のチェンジアップにプロの壁を感じたかもしれませんね。これから色々と壁を乗り越えて球界最高クラスのバッターになってほしい。

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