2019年4月30日にBSで放送された『ワースポ×MLB』でこの日のvs.サンフランシスコジャイアンツ戦で今季6試合目の先発で、5回無失点の投球ながらもリリーフで勝ちを消されたロサンゼルスドジャースの前田健太のピッチングについて黒木知宏がフリーアナウンサーの山本萩子と共に語っています。
この日の前田の投球内容
5回73球 被安打7 奪三振3 与四球2 失点0
今季3勝2敗 防御率4.41(4/30の試合終了時点)
前田の試合後のコメント
前田 毎回ランナーは出したが球数はそんなに多くなかった。これからも粘り強く投げたいし、令和になっても頑張ります。
黒木の解説
アナ 4連勝中のドジャースでしたが逆転負け。前田投手の勝ち星も消えてしまいました。
黒木 そうですね。前回とかも立ち上がりが良くなくて、3回4回でフォーシームを中心とした投球で好投に繋がったんですよね。今日はフォーシームをよく使って入っていったんですけど、ちょっと変化球に不安があったんじゃないかなと思うんですよね。
アナ はい。
黒木 そこからフォーシームを軸として投球したことによってゼロで抑えることができましたね。
アナ そうでしたね。
黒木 こうやって自分の調子をよく考えて切り替えることができた感じだと思うんですけど。立ち上がりでスライダーとチェンジアップがあまり決まらなくて「やっぱり真っ直ぐ中心だな」というところで、そこからサンドバルに対してフォーシームで押していくと。甘いコースでしたが、しっかりと押し込むことができてますので、前回登板の3イニング目4イニング目のようないいピッチングにはなりましたよね。
アナ 今日はフォーシームで押し込めたということなんですが、前田投手の最大の武器はチェンジアップですよね。
黒木 はい。
アナ 今日はそのチェンジアップを18球投げて僅か2回しか空振りが取れませんでした。
黒木 正直、あまり良くなかったですね。ただ要所ではしっかりと投げて抑える場面がありました。
アナ はい。
黒木 3回裏なんですけど、通算3割5分以上打たれているベルトレに対して、アウトコースへのチェンジアップでセカンドゴロ。これはベース板の上で投げられていて、タイミングで抑えてるんですよね。
アナ はい。
黒木 そして5回裏の2アウト1-2塁の厳しい場面でまたもベルトレなんですけど、初回と比べて見違えるような落差のあるチェンジアップで空振り三振。これも厳しいコースに投げようとしているんですが、一番良かったのはベース板の上にしっかりと投げることができたことによって、バッターが反応しましたよね。
アナ 今日はあまり良くなかったチェンジアップだったんですけど、フォーシームで調子を整えていって抑えると。このようにやれたのは収穫になりますよね?
黒木 常にベストのピッチングができるとは限らないんですよね。
アナ はい。
黒木 1年に何回かしかベストな状態というのははないので、その中で使えるボールと使えないボール、そして何を軸にするか、修正をしていくかというところで今日は面白いようにそれがハマったのかなと思うんですよね。ですから、今後の経験の中で前田投手の新たな引き出しになるのかなと思いました。
以上です。