2019年5月6日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でこの日のvs.アリゾナダイヤモンドバックス戦で先発し、6回無失点の好投で3勝目をあげたタンパベイレイズのブレイク・スネルについて岩村明憲がフリーアナウンサーの山本萩子と共に解説しています。
この日のスネルの投球内容
6回83球 被安打1 奪三振9 与四死球1 失点0
今季3勝3敗 防御率3.62(5/7の試合終了時点)
試合後のスネルのコメント
スネル (6回途中までノーヒットピッチングで)記録を意識したのは6回に入ってから。いい体験ができたが、そこからは気持ちを切り替えた。
岩村の解説
アナ スネル投手、リーグトップのチーム打率を誇るダイヤモンドバックス戦で、これぞサイヤング賞投手というピッチングでしたね。
岩村 素晴らしいの一言ですね。基本的にストレート、チェンジアップ、カーブの3球種があるんですけども、1球1球全部が素晴らしいんですけど、それプラスコンビネーションが今日は光りましたね。
アナ そのコンビネーションとはどういうところだったんでしょうか?
岩村 軸になったのは150キロ以上のフォーシームです。このフォーシームが少々甘くてもファウルになってしまう。
アナ はい。
岩村 そしてその真っ直ぐの軌道から変化するカーブ。まずはフォーシームとカーブのコンビネーション。そして違うバッターには同じようにフォーシームを投げてファウルを打たせ、そしてそこからのチェンジアップのコンビネーション。
アナ これで空振りしてしまうと。
岩村 バッターが翻弄されているなというのをスゴく見てとれる打席でしたね。
アナ では、バッター目線からピッチャーの投球軌道が分かるゼウスで見てみると、フォーシームはストライクゾーンに投げ込み、カーブとチェンジアップはボールになっていて投げ分けている感じですよね。
岩村 そうですね。カーブなんかだと真ん中から低めに変化しているんですよね。まず真ん中から上に投げているボールがない。
アナ はい。
岩村 そしてチェンジアップについてなんですけど、今日のダイヤモンドバックスはほとんど右バッターだったんですけど、全てのチェンジアップが右バッターのアウトコースに決まっています。そしていい所に投げ込めています。本当に抜け球が少ない。
アナ はい。
岩村 最後にフォーシームについてなんなんですけど、このフォーシームは何と言っても軸なんです。
アナ うんうん。
岩村 このフォーシームは甘い球もけっこうありますけども、これが空振りであったりファウルになるような打ち損じだったので今日のスネル投手の好調を引き出してしまった。
アナ やはりそれは球威が優っていたと。
岩村 そうですね。95マイル96マイルなんかのフォーシームが来るといくらメジャーリーガーでも難しい。まあカーブがあるだけにちょっと差し込まれてしまいますよね。
アナ それがあるからこそ変化球でも空振りがあると。
岩村 生きてきますよね。やはり真っ直ぐがあってこそなんですけど。それでスネルは背の高いピッチャーですから、バッターは少し顔が浮いてしまったりとかするんで結果的にカーブなんかを打たされてしまう。
アナ これを見るとスネル投手は調子を上げてきそうですね。
岩村 そうですね。今日のピッチングは自分を取り戻す内容だったんじゃないかなと思いますね。
以上です。