2019年6月4日にBS1で放送された『プロ野球ニュース2019』でこの日のvs.ダイヤモンドバックス戦で先発し8回1失点と好投したロサンゼルスドジャースのビューラーについて岩村明憲がフリーアナウンサーの山本萩子と共に解説しています。
この日のビューラーの投球内容
8回102球 被安打2 奪三振11 与四球0 失点1
今季6勝1敗 防御率3.69(6/4の試合終了時点)
岩村の解説
アナ ドジャースのビューラー投手、圧巻のピッチングでしたね。
岩村 そうですね。キレイな回転のフォーシーム、そしてナックルカーブとスライダーのコンビネーションが抜群でしたね。
アナ そうですよね。実はビューラー投手本人が「去年の8月にスライダーを改良してからより三振を奪えるようになった」と語っているんですよね。岩村さん、この辺りについてどうですか?
岩村 スライダーというのはフォーシームやカーブに比べて空振りが取れる球といったところですよね。今日もスライダーが膝元に決まっています。
アナ はい。
岩村 右バッターには外に逃げる、左バッターには足元に落ちるという球で、平均球速が140キロで速くて曲がるスライダー。なかなか難しい部分ではあるんですけど、今日は右バッターのアウトローに決まるスライダーが投げ込めていましたね。見事なコントロールでした。
アナ そして今日の球種別の空振り率で比べてみてもやはりスライダーが一番でした。
この日のビューラーの球種別空振り率 | |
スライダー | 56% |
ナックルカーブ | 38% |
カットボール | 33% |
フォーシーム | 22% |
アナ 56%でした。
岩村 そうですね。スライダーと、そしてカットボールをスライダーの一種だと考えると、バッターからするとこれだけの球種があり、そこでビューラーからするとチェンジアップがないと。
アナ はい。
岩村 チェンジアップがない分、このスライダーとカットボールを磨いたのが今のピッチングに繋がっているんですよね。
アナ なるほど。しかも、あのスライダーは右バッターに対しても、左バッターに対しても、横に曲がるものと落ちるもので投げ分けていましたよね。
岩村 そうですね。横滑りと落ちる球の2種類のスライダーがあって、2つのスライダーがあればバッターからすると1つ球種が増えるようなものなのでスゴく厄介だと思いますね。
アナ そうですね。そして、速球とカーブを持ち球にしていたチームメイトのカーショウ投手も年々スライダーの比率が上がっています。これはバッターからすると質のいいスライダーが投げられると大変ですよね。
岩村 本当に大変ですね。ベンチでもビューラーとカーショウと話し合っているんですよね。お互いに情報の共有をしていると思います。なので、今日もカーショウから得られる情報を使えていたんじゃないですかね。
アナ ビューラー投手の今後の成長も期待したいですね。
岩村 はい。
以上です。