2019年6月11日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でこの日のvs.アスレチックス戦で先発し7回無失点の投球内容だったタンパベイレイズのモートンのピッチングについて黒木知宏がフリーアナウンサーの山本萩子と共に解説しています。
この日のモートンの投球内容
7回 被安打2 奪三振7 与四死球3 失点0
今季8勝 防御率2.10(6/11の試合終了時点)
21試合連続負けなし
黒木の解説
アナ モートン投手、まさに負けない男ですね。
黒木 スゴいですね。2018年の8月から21試合連続で負けなし。スゴいです。
アナ 黒木さんから見て、安定している要因は何なんですか?
黒木 はい。ツーシーム・シンカー・カーブの投げ分けですね。ツーシームとシンカーはピッチャーから見て右方向にしっかりと変化させています。そしてナックルカーブが大きいんですよね。今日の試合でもそうだったんですけど、3回の満塁のピンチでのカーブが特に素晴らしかったです。
アナ では、その3回のピンチの場面を見ていきます。1アウト満塁でバッターは4番のデービス選手。
黒木 3球目から5球目で全てカーブを投げたんですけど、曲がりが物凄いです。
アナ はい。
黒木 ボールになるようなカーブなので、バッターが見極めれば完全なボールなんですよ。
アナ そうですよね。
黒木 でも、ストライクゾーンからボールに外れるわけですから、手を出さざる負えない状況になっていたんですよね。徹底してアウトコース低めに投げ込んでましたね。
アナ はい。そして5番のピスコッティ選手に対してです。
黒木 ここではサインミスだと思うんですけど、キャッチャーがインコースの高めからアウトコースの低めまでミットを動かしたんですけど、ということはそれぐらい曲がっているということです。
アナ 右打者としては背中の方から来る感じですかね?
黒木 そうなんですよね。そのカーブを意識していますので、最後はファストボールで詰まらせてピンチを凌ぎましたよね。
アナ そのカーブなんですが、今日のカーブの割合は34%でした。そしてモートン投手はカーブでピンチを凌いだことについて「打たれるなら自信のあるボールを打たれる方がいい」とコメントしているんですよね。
黒木 はい。恐らくこのカーブは打てないんじゃないですか。
アナ そうですよね。
黒木 とにかくカーブをしっかりと低めに集めることができていたんですよね。ツーシームとかも投げますんで、空振りとかゴロを打たせるピッチングが確立されていますので、このまま勝ち続けるんじゃないかなというピッチングですね。
アナ まあレイズでいうとオープナーの先駆者だと思うんですが、モートン投手のような核になる先発投手がいるというのもチームにとっても大きいですよね。
黒木 これは非常に大きな戦力になりますよね。1年を通して計算すれば160イニングから180イニング投げると思います。
アナ はい。
黒木 オープナー戦術もイニングを多く投げてくれる先発ピッチャーがいないと破綻する可能性があるので、軸となるピッチャーとしてスゴくいい補強をしましたよね。
アナ これからもレイズは勝ちそうですよね。
黒木 そうですね。注目ですね。
以上です。