2023年11月1日にフジテレビONEで放送された『プロ野球ニュース2023』で阪神タイガースvs.オリックスバファローズの日本シリーズ第4戦。9回裏のワゲスパック投入と満塁策を採用したオリックス・中嶋監督の采配について元ヤクルト広島の笘篠賢治、元南海阪神の江本孟紀、ヤクルトで監督をしていた真中満がタレントの稲村亜美と共に語っています。

 

稲村 阪神は9回裏に大チャンスを迎えました。

 

真中 近本が1アウトからフォアボールで出塁して、パスボールが2回あってランナーの近本は3塁まで進む。そしてバッターの中野のカウントが3ボール2ストライクで申告敬遠。そして次のバッターの森下も申告敬遠でした。江本さん、この策はどう見ましたか?

 

江本 結果論で言いますけど、これは明らかに失敗ですよね。

 

真中 はい。

 

江本 明らかにストライクが入らないピッチャー(ワゲスパック)を出したこと。ましてや1点取られたら負けというシチュエーション。これが6回7回ならまだ分かるけど、1点取られたら終わりという場面でこのピッチャーでいいのかなと。内容見たら分かるじゃないですか。

 

真中 満塁策も分かりますし、ピッチャーの交代も失敗だと。

 

江本 今の言った満塁策もいいように見えてピッチャーはキツい。どう考えてもね。

 

真中 うんうん。

 

江本 これは中嶋監督も自分の采配が上手くいなかったなと思ってますよ。

 

 

真中 笘篠さんはこの辺の采配をどう見ましたか?

 

笘篠 ワゲスパックは先発もやってたんで、延長に入ったら複数イニング投げさせるのかなと思ってみてました。

 

真中 うんうん。

 

笘篠 阪神の場合は西純矢を入れてるんですけど、延長になったら西も2イニングという計算でいくのかなと思ってたんですよね。

 

真中 なるほど。

 

笘篠 それで9回裏にワゲスパックが出てきたというね。これはちょっとビックリしましたね。それで近本が3塁に行った時点で、1アウトランナー3塁でバットに当てるのが得意で三振が少ない中野ということで、これは間違いなくギャンブルスタートのサインが出ますよね。ここを中嶋監督が嫌がって満塁策を考えたのかなと思いましたね。

 

真中 僕も江本さんが仰るように満塁策は制球に苦しむワゲスパックには厳しかったと思うんですよ。

 

稲村 はい。

 

真中 でも、その選択よりも近本の足と中野のバッティングを考えた時にゴロでギャンブルスタートされてタッチプレーじゃないですか。その辺で苦しいと判断して、恐らく2人歩かせたと。まあ、中野を歩かせて森下を歩かせないというのは考えられないと思うんですよ。だから満塁策となったのかなと思います。

 

稲村 はい。

 

真中 3塁ランナーの足を考えてタッチプレーとなるケースを選ぶのか、満塁策を選ぶのか、という選択肢でこの場面では満塁策を採用したと思うんですよ。ただ、その中でもワゲスパックの制球力を考えると、江本さんはその辺が苦しいんじゃないかと考えたんですよね。

 

江本 でもねぇ、その前のイニングの9回表に阪神は岩崎が出てるから、もう抑えのエースが出てきてるから、何でこっちはワゲスパックなのか。これ6回7回なら分かりますけどね。その辺で賭けに出たんでしょうけど、裏目に出ましたよね。

 

真中 そうですね。ハマらなかったですね。

 

 

以上です。

難しい選択の連続。

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