2019年5月29日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でこの日のvs.サンディエゴパドレス戦で先発し5失点で負け投手となったニューヨークヤンキースの田中将大のピッチングについて黒木知宏がフリーアナウンサーの山本萩子と共に語っています。
この日の田中の投球内容
6回100球 被安打9 奪三振7 与四死球3 失点5
今季3勝4敗 防御率3.20(5/29の試合終了時点)
田中の試合後のコメント
田中 初回のスリーランホームランは何の言い訳もできないミスピッチだった。あの場面を1失点で切り抜けられてたらゲームの展開は違ったかな思ったんで。まあゲームが始まってよーいドンで4点というのはチームにとって重い4点だったと思います。
黒木の解説
アナ 田中投手、初回に今シーズン初めて失点を許し敗戦となりました。黒木さん、どうご覧になりましたか?
黒木 いきなりのエラーから始まって、なかなか流れが掴めなかったんですよね。そこに来て3ランホームランを打たれて、ちょっとうーんとなりましたよね。
アナ 初回のホームランについて田中はこのようにコメントしています。「あれはスプリットだったがツーシームと表示された。それほどスプリットが良くなかった」とのことなんですが、今日はスプリットに苦労していましたよね。
黒木 そうなんですよね。実際にシンカーとかツーシームに見えたんですよね。実際に投げてるのはスプリットですから、少し変化であったり落ち方がボヤけていましたよね。
アナ なるほど。では昨シーズンと比較してみました。
黒木 昨シーズンは上から腕を振り下ろしていますので、落差があるボールですよね。これが本来の田中投手のスプリットですよね。
アナ はい。
黒木 そして今日のがこれなんですけど、スプリットじゃなくてシンカーとかに見えたんですよね。それぐらい変化が違いましたね。
アナ 落ちていないというか、全然違うスプリットですよね。
黒木 そうなんですよね。昨シーズンのは真っ直ぐからドンっと落ちています。バッターはこのドンっと落ちるスプリットの感覚で待っているので、今日のなんかだとスプリットに見えないので、甘めに来たら捉えますよね。
アナ そうですよね。本来のスプリットを取り戻すために、黒木さんはどのように考えますか?
黒木 ちょっと恐れ多いんですけど、もし話をするならばなんですけど、本来は縦にドスンっと落としたいので、リリースの時に真っ直ぐ振り下ろしているかどうかっていうところからアプローチしますよね。
アナ はい。
黒木 そこにいくまでに体に近いところに腕を通して縦に振らないと真っ直ぐ落ちないので、当然左肩の開きとか、左肩の下がりとかで色んなアプローチがあると思うんですよね。ただ、実際にやらないといけないのは自分が考えるスプリットの落差があるかどうかっていうのを田中投手がキャッチボールやピッチング練習でやっていくしかないと思いますね。
アナ スプリットの感覚が戻ってくるといいですよね。
黒木 そうですね。
アナ そして田中投手、立ち上がりこそ苦戦しましたが徐々に修正していきました。ブーン監督は「試合の中で調整や修正ができる投手なので、とても信頼している」と話していました。切り替えらたというのは何でなんでしょうか?
黒木 これはストレートとスライダーを左サイドにしっかりと攻めることができたことですね。5回なんかだと右バッターに対してアウトコースのストレートが決まっていました。投げ方も素晴らしく、しっかりとボールを捕まえて投げている。左サイドにこれだけのストレートが投げられれば、スプリットも多分落ちると思いますね。
アナ はい。
黒木 スプリットというのは少し右サイドに流れながら落ちていきますから、今日のような感じでシンカーとかツーシームに見えたと思うんですけど、アウトコースにストレートをずーっと引っ張って投げてくるようになると、スプリットも多分良くなってくると思うので、何とか修正してほしいですね。
アナ 次回の登板に期待しましょう。
以上です。