2019年7月25日にフジテレビONEで放送された『プロ野球ニュース2019』でこの日のvs.千葉ロッテマリーンズ戦でリードをガラッと変えて打ち込まれた福岡ソフトバンクホークスの甲斐拓也のリードについて中日で監督をしていた谷繁元信がフリーアナウンサーの関野浩之と共に語っています。
アナ 谷繁さんは4回表の1イニング3被弾した場面が気になると。
谷繁 そうですね。今日は一回り目の初回でピンチになったんですけど、バッターにインサイドをスゴく意識させるような配球をして抑えたんですね。
アナ 1打席目の中村奨吾の空振り三振の場面ですね。
谷繁 はい。ここでは非常にインサイドを意識させているんですよね。それで1打席目は最終的にアウトコースで勝負にいって空振り三振した時に左の腰がスゴく引けていたんですよね。
アナ はい。
谷繁 それで2打席目ではアウトコースの変化球をホームラン。まあ、バッテリーでやろうとしていることはよく分かるんですよ。1打席目にインコースを意識させたというところでバッターからすらとまたインサイドに来るんじゃないかと。
アナ うんうん。
谷繁 そのあとのレアードも同じですよね。1打席目はフォアボールになっているんですけど、インサイドをスゴく攻めて意識させているんですよ。
アナ はい。そして2打席目です。
谷繁 これも中村と同じく外で投げさせてホームラン。4球投げたうちの3球がアウトコースの球なんですよね。
アナ うーん。
谷繁 さっきも言ったんですけど、この意図はスゴく分かるんですよ。インサイドを攻めて意識させたところで次の打席はアウトサイドを攻めていくというね。
アナ はい。
谷繁 レアードのあとの井上に対しても1打席目はインサイドをさばけてないんですよ。でも、2打席目にホームランを打たれたバッターには同じようにインサイドからアウトサイドに変えてホームランを打たれているんですよ。
アナ なるほど。
谷繁 そして井上の3打席目ではインサイドをホームラン打たれる。この打席では、バッターからすると2打席目でアウトサイドを打ったら次はインサイドを攻めてくるという読みで完璧に読んでホームランを打たれている。
アナ うんうん。
谷繁 甲斐というキャッチャーが1年間通して出続けているというのは去年よりも今年はかなり多いんですよ。
アナ はい。
谷繁 体力的な疲れもさることながら、脳の疲れも絶対にあるんですよ。だから、今日の試合を見る限りでは少し勘というか、脳の疲れというのがあるように感じましたよね。1打席目で打たれてないのに2打席目で配球を変えてしまったのはスゴく気になる配球に見えましたよね。
アナ インサイドを生かすことができなかったということですかね。
谷繁 そうですね。
以上です。