2019年10月6日にフジテレビONEで放送された『プロ野球ニュース2019』でクライマックスシリーズ1stステージの横浜DeNAベイスターズvs.阪神タイガースの第2戦の9回表2アウトから起死回生のホームランを放った福留孝介、その直後の9回裏にサヨナラホームランを放った乙坂智について元広島の達川光男、元阪神ダイエーの池田親興、元日ハムの岩本勉がフジテレビアナウンサーの杉原千尋と共に語っています。
もくじ
福留の同点HR
岩本 まず福留のホームランの場面を振り返っていきたいと思います。池田さん、これは勝負強さとかの問題じゃないですよね。
池田 いや、もう本当に福留だなっていう。しかも完璧なスイングでそこを狙い済ましたように、こんな場面で出るかというね。
岩本 はい。
池田 これの前の打席でデッドボールが当たっているんですよ。そこでまた内側の真っ直ぐを待つあたりが福留らしいですね。
岩本 はい。達川さん、その前にちょっと伏線があったんですよね。
達川 そうですね。(この回の先頭の)近本の配球を福留はずっと見てたんでしょうね。
岩本 はい。
達川 近本にはインコースの素晴らしい真っ直ぐで三振で切って取った。それで福留はカウント1ボール1ストライクからの真っ直ぐ一本狙いでしたね。
岩本 はい。しかもそれをファウルでもなく、凡打でもなく、仕留め切るところに彼の強さってありますよね。
達川 やっぱり年輪を感じますよね。
岩本 おぉぉ。もう「起死回生」という四文字熟語を考えた人に会いたいぐらいですよ。
アナ もうまさにそうですよね。阪神の勢いを感じましたよね。
岩本 感じました。
乙坂のホームラン
アナ ただ、その裏のDeNAの乙坂選手の代打ホームランで試合が決まったと。
岩本 これまた喉が渇き続けるぐらいのサヨナラホームランですけど、達川さん、この乙坂の一発はどうですか。
達川 これは初球に送りバントの構えをするんですよね。
岩本 しましたね。
達川 それで2アウト2塁の形を作るというそぶりをしたんです。
岩本 はい。
達川 そこで2球目は真っ直ぐ一本狙いですね。
岩本 なんか引っ張ることは決めてたんですかね?
達川 いや、最初のバントの構えでバッテリーを騙して真っ直ぐしかないというところでフルスイングして、結果的にホームランになったという打席ですよね。
岩本 なるほど。池田さん、マウンドから見ててもバッターの目線なんかを観察して駆け引きをするじゃないですか。
池田 そうですね。
岩本 乙坂はここでバッテリーに一本取ったんじゃないですか?
池田 取りましたね。だからそこで監督が閃いたという部分とバントの構えをして相手を撹乱した部分と、あとはここで真っ直ぐに張って思い切りスイングをしたという部分で乙坂に強い部分があるんでしょうね。
岩本 はい。
池田 ただ、ホームランを打った後に無表情で1周するですよね。やっとホームに帰って来て表情がほぐれてましたね。ビックリしてましたよね。
岩本 ベースを回りながら、今の試合状況はどうなってるんだろう、という感じでしたよね。
池田 でも凄いホームランでしたね。
以上です。