2020年12月12日にフジテレビで放送された「S-PARK」で100人が選ぶナンバーワンの「バットコントロール部門」が紹介されていました。ナレーターと選手の語りと共に進行します。

 

出てくるデータは全てデータスタジアム提供です。

 

バットコントロール部門 第4位

青木宣親 バチンバチンとヒットゾーンに打ってる印象があるんで。

 

小川泰弘 意識する選手です。

 

吉見一起 一緒のチームで良かったかなと。 

 

ビシエド オオシマさん。

 

第4位は8票で中日の大島洋平。2年連続セ・リーグ最多安打のヒットメーカーはとにかく空振りしない。

 

2020年 セ・リーグ空振り率
1位 大島洋平(中日) 9.7%
2位 宮崎敏郎(横浜) 10.5%

 

狙いすました球を確実に捉え、今シーズンは1500安打の大台にも達した。

 

 

バットコントロール部門 第3位

大山悠輔 「そのボールをヒットにしちゃう?」みたいな。

 

丸佳浩 だいぶストライクゾーンから外れた球でもヒットゾーンに飛ばしたりとか。カープの西川です。

 

菊池涼介 西川で。変態ですね。

 

『変態打ち』はもはや代名詞。3位は15票で広島の西川龍馬がランクイン。西川にとってはボールゾーンも射程圏内。

 

ボールゾーンコンタクト率
1位 西川龍馬(広島) 76.2%
2位 大島洋平(中日) 75.7%
3位 坂口智隆(ヤク) 74.8%
(今季セ・リーグ300打席以上)

 

とにかく果敢に振っていきヒットゾーンに落とす。それが西川のスタイル。

 

 

バットコントロール部門 番外編

吉田正尚 次のバッターに繋いでいくイメージもありますし、チャンスで1球で仕留める力もありますし。

 

藤浪晋太郎 みんなバットコントロールと言ったら『曲芸打ち』みたいなイメージをしがちですけど、本当に正確にコンタクトする人といったら中村晃さんじゃないかなと。

 

ソフトバンクの日本一に大きく貢献し6票で5位タイにランクインした中村晃。番外編はこの日のスタジオ出演の立浪和義のお気に入りの選手。ということで中村について語っています。

 

中村について

立浪 バットコントロールがテーマなんですけど、その前にタイミングの取り方ですよね。上げた右足が地面に着地するまでが長く遅いんですよね。ここでボールを探しますから広角に打てるという素晴らしいバッターですよね。

 

 

バットコントロール部門 第1位(1人目)

杉谷拳士 僕らは勝手に「先生」と呼ばしてもらってるんですけど。

 

山本由伸 簡単に抑えられないです。

 

森友哉 打席に立つときにスゴくワクワクした感じで。

 

源田壮亮 打席でスゴく余裕がありますよね。

 

外崎修汰 初球はほぼ振らないんですよ。

 

中田翔 本当にレベルの高いバッティングをしてるなと思います。コンちゃん。

 

澤村拓一 近藤くんですかね。

 

北の大地が誇るアベレージヒッター。コンちゃんこと近藤健介が23票でバットコントロール部門 第1位で初受賞。実は近藤は12球団で最も初球に手を出していないバッターなのだ。

 

初球スイング率
1位 近藤 健介(ハム) 9.7%
2位 小深田大翔(楽天) 10.0%
3位 大島 洋平(中日) 10.5%
(近藤は初球ストライク率44%)

 

初球見逃しのほぼ半数でストライクを取られていますが、高い打率(.340)と出塁率(.465)で不利なカウントからでもリカバリー可能な能力を持っている。

 

外崎修汰 追い込まれてからも対応できるという自信、ボール球を振らない自信とか。そういうところから出てくる余裕がある。メンタルの技術がいつもスゴいなと思って見てます。

 

また、守備側目線からこんな声もある。

 

安達了一 守りづらいですね。1歩目が切りにくいというか、結構すぐバットが上手く出てくるんで。つまりバットがギリギリのタイミングで遅く出てくるんで、ボールを長く見れている。

 

 

バットコントロール部門 第1位(2人目)

近藤健介 吉田選手。厄介なバッターだなって思ってます。

 

千賀滉大 「バットの出し方が上手だなあ」といつも思いながら、打たれても思ってます。

 

伏見寅威 相手バッテリーの心理状態を分かっている。

 

岡本和真 吉田正尚さんじゃないですか。

 

柳田悠岐 吉田正尚。コーンってヒットを打つんで。

 

こちらも23票で初受賞となったパ・リーグ首位打者の吉田正尚(打率.350 安打数143)。鮮やかなフルスイングのイメージが先行しがちだが、ライバルたちの目には違う一面もしっかり映っていた。

 

則本昴大 ホームランを狙えば打てるバッターですけど、今年はそれ以上に安打へのこだわりとか、そういうものがスゴく見えるんで。

 

浅村栄斗 追い込まれてからキッチリと逆方向に打ちにいくっていうのは昨シーズンより遥かにレベルが上がったようなバッティングを今シーズンしてますし、見てて勉強になることがたくさんあるんで。

 

今シーズンの吉田のストライクカウント別の打球方向を見てみよう。

 

0ストライク 左27% 中28% 右45%
1ストライク 左27% 中35% 右38%
2ストライク 左32% 中37% 右31%

 

このデータから分かることは、ストライクカウントが浅いうちは引っ張ってライト方向。追い込まれるにつれ、打球がセンターからライト方向へシフトしている。つまり追い込まれると確率を上げる方に重きを置いている。

 

 

内川聖一が語る2人の印象

ここらかつてバットコントロール部門で1位を3度(2011、2013、2014)受賞した内川が近藤と吉田について語っています。

 

吉田について

内川 吉田くんの場合はバッティングの幅が広いですよね。キチンと振ってホームランなり長打を打つ状況の時と、逆方向のヒットでいいという状況の時のバッティングの変化。そこの幅がある分、打席の中で余裕があるように見えるというか。相手からするとそこのやりづらさみたいなものは多分あると思います。

 

近藤について

内川 「うわ、ボール振らんな~」っていうのを感じるんで。最初からキッチリと打ちにいける状況を作りながらボールを見逃して、なるべくボールを振る確率を減らしたいっていうのがあって、それでピッチャーをどんどん追い込んでいくタイプだと思うんですよ。

 

 

バットコントロール部門 1位選手の言葉

吉田 近藤選手は同級生でもありますし、毎年切磋琢磨してお互いに刺激し合えるプレイヤーなので、一緒に受賞できて光栄です。

 

近藤 本当にスゴい嬉しい賞ですし、やっぱり選手に選んでもらえるっていうのが光栄なことなんで。まあ、来年も獲れるように。まあ、単独1位になれるようにしたいですね(笑)

 

 

吉田と近藤のお互いに「かなわない」と思うところを聞いた。

 

吉田 やっぱり選球眼がいいですよね。自信を持ってボールを見逃してますし。僕の場合はコンタクト率があるから何とか当たってますけど、それはボール球を振って当たってる可能性もありますので、近藤選手の「ストライクをしっかりと打つ」というところがスゴいと思います。

 

近藤 やっぱりスイングスピード。打球が速いというのは本当に率直に羨ましいと思いますし、ホームランがあるというのも自分にないところなので。その差は感じてますし、率では負けたくないなという思いは常に持ってます。

 

バットコントロール部門
1位 近藤健介(ハム) 23票
1位 吉田正尚(オリ) 23票
3位 西川龍馬(広島) 15票
4位 大島洋平(中日) 8票
5位 中村 晃(福岡) 6票
5位 宮崎敏郎(横浜) 6票

 

以上です。

近藤と吉田で文句なしでしょう。
おすすめの記事