2018年12月にBS1で放送された『球辞苑』でメジャーリーグの伝説のカットボーラーで元ニューヨークヤンキースの抑え投手マリアノ・リベラのカットボールが他とは違う特別な理由を國學院大學准教授の神事努が解説しています。番組MCの徳井義実と里崎智也と共に語っています。
徳井 神事先生はマリアノ・リベラのカットボールを分析したことはあるんですか?
神事 そうですね。興味深くて、17年も研究していると、「リベラのカットはやべえな」っていうのが。
徳井 はい。ヤバい(笑)
神事 それで何がやべえんだろうなと思ってデータを見てみると、ストレートはバックスピンしてちょっとシュートっぽく飛んでいくんですけど、リベラのカットボールは逆にそのまま伸びていくっていうところで。これだと今までのカットボールの定義そのままなんですけど。
徳井 うんうん。
神事 それが実はストレートよりも上に到達しているんですね。
徳井 はい。
神事 つまり、普通にストレートを投げてビューンといくよりも左側にブワーっと吹き上がる。その吹き上がりの幅がストレートよりも大きいという謎の現象。
徳井 うんうん。
神事 このデータを見て「うわー!」と思いましたね。もうこいつこそ変態だなと思いました。
徳井 ハハハ(笑)
神事 それを例えるなら、左ピッチャーのストレートみたいなもの。右で投げてるんですけど、ボールの軌道は左ピッチャーのストレートに近いんです。右で投げてるんですけど、軌道は左ピッチャーのストレートっていうのがミスマッチですよね。
徳井 なるほど。
神事 軌道とフォームがミスマッチなので、これが打たれない原因だろうなと思ってました。
徳井 なるほど。だからバッターから見ても、あの投げ方でこういう変化をするのは頭が錯覚するんですかね。
里崎 そうですね。なんか脳が反応しないんですよね。イメージしきれないんで打てないんでしょうね。
以上です。
どんな感じなのか体験したくなるお話ですね。