2019年5月8日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でこの日のシアトルマリナーズ戦で先発し、勝ち負け付かずでしたが7回途中2失点の好投を見せたニューヨークヤンキースの田中将大のピッチングについて黒木知宏がフリーアナウンサーの山本萩子と共に解説しています。
この日の田中の投球内容
6回1/3 95球 被安打5 奪三振4 与四球2 失点2
今季2勝3敗 防御率3.77(5/8の試合終了時点)
田中の試合後のコメント
田中 スプリットがベストな状態ではなかったんですけど、その中で粘り強くゲームを作れたと思うので。ものすごい良かったというわけではないので、まあフラストレーションが溜まる投球でした。
黒木の解説
アナ 田中投手は粘りの投球を見せましたが、フラストレーションが溜まるというコメントもありました。
黒木 まあコントロールに苦しみながらもゲームは作りましたよね。若干シュート回転の球もあったので本調子には見えませんでした。
アナ はい。そして注目された対決が対戦打率4割4分、2ホームランと苦手にしているエンカルナシオン選手です。
黒木 はい。3打席で三振、フォアボール、ホームランという結果でしたよね。1打席目は本当にいい抑え方をしたんですけどね。
アナ ではまずは第1打席を見ていきましょう。
黒木 まずは1球目はアウトコースへスライダーを投げてカウントを取れました。そして2球目にツーシームをインコースの高め。それで起こしておいて3球目にもう1球ツーシームにいってエンカルナシオンが振ってファウルになる。そして4球目に厳しい外のスライダーで三振を奪う。非常に厳しい両サイドを使った攻め方でした。
アナ はい。
黒木 この打席ではインコースにツーシーム、アウトコースにスライダーで対角線を使って強打者を抑えるセオリー的なピッチングが上手くできましたね。
アナ 第1打席はいい攻めだったんですが、2打席目以降は苦しいピッチングでした。
黒木 ホームランに関してはちょっと勝負にならなかったピッチングでしたよね。
アナ はい。
黒木 第3打席は初球スライダーが抜けてインコースにいきました。そしてその抜けることがイヤなので2球目にアウトコースのフォーシームが引っかかってしまいます。それで上手くバランスが取れないまま投げた3球目のスプリットがホームランになってしまいましたね。なかなか上手く投球できませんでしたね。
アナ ここまで修正を試みても結果が出ない登板が増えていますが、どうしたらいいでしょうか?
黒木 まず分析は必要なんですけど、田中投手は分析を当然しているとは思います。その中で技術的なことなのか、配球的なことなのか色々やっていると思いますので、それをやった中でもなかなか自分の体が上手くパフォーマンスを出せる状況じゃないというのであれば、もしかすると体の疲れだったりも考えなきゃいけないですね。
アナ はい。
黒木 ただヤンキースに関してはチーム状況を考えると田中投手が登板間隔を空けるというのはできないので、ベストボールを投げるような状況が続くまでは少し時間がかかるのかなと思うんですけど、そんな中でもゲームを作れるピッチャーなので、またいいピッチングをしてほしいと思いますね。
以上です。