2021年11月11日にフジテレビONEで放送された『プロ野球ニュース2021』でこの日のオリックスバファローズとのクライマックスシリーズファイナルステージステージ 第2戦で敗れてしまった千葉ロッテマリーンズ。杉本裕太郎に決勝2ラン浴びた場面でキャッチャー加藤匠馬とピッチャー東妻勇輔の配球について元横浜の高木豊、元ロッテの里崎智也、元阪神ダイエーの池田親興がフリーアナウンサーの黒澤詩音と共に語っています。
アナ オリックスがCSファイナル第2戦で完封勝ちを収めロッテを下しました。里崎さん、この試合のポイントをお願いします。
里崎 ポイントは吉田正尚の打球を受けて先発の美馬の負傷から、東妻に代わっての初球の選択ですよね。まあ初球スライダーの選択は悪くはないと思うんですけど、東妻も何気なしに投げてキャッチャーの加藤も何気なしに構えて。
高木 はい。
里崎 加藤はコースに構えるわけでもなく、低く構えるわけでもなく。ピッチャーの東妻もカウント取りするかのように何気になく投げて、そこからどういう風に抑えていきたかったのかなっていうビジョンが全く見なかった。あとは1打席目と2打席目に変化球を完璧に打たれてたんですよね。
第2打席 1ボールから2球目カーブを左安
第3打席 初球をホームラン
高木 なるほど。
里崎 そういう中で3打席目の真ん中に変化球という投球は東妻もそうですけど、バッテリーに対して理解に苦しむなっていうところでしたね。
高木 里崎さんはこの場面については「配球よりも配慮が足りなかった」と本編の解説の中で言ってましたよね。
里崎 そうですね。
高木 それはどういう配慮をしていれば良かった?
里崎 だから加藤だったら「初球から振ってくるぞ!」と言う事によって、ピッチャーに対してもそうですけど、杉本に対しても『俺らはお前が初球から振ってくるのを知ってるんだぞ』っていうアピールにもなるんですよね。
高木 つぶやきとかそういう感じでね。
里崎 はい。それでもっと低く構えたりとか、コースに構える事によってピッチャーにしっかりと投げなきゃいけないという意図を伝えられますよね。でもその両方がなかった事によって、加藤はすんなり甘めに構えて、東妻はすんなり真ん中に投げちゃったという。
高木 なるほどね。
里崎 だから配球というよりも、もっと出来る事があったでしょっていう。
高木 「もっと広く来いよ」とかね。
里崎 そうです。そういうところが惜しかったなというところですね。
高木 池田さんはこの場面をどう見ました?
池田 やっぱり杉本は1戦目に打ててなかったというところから、彼の悔しい気持ちもあったでしょうし。
高木 はい。
池田 今の里崎さんの話を聞きながら、この場面を見てみると、やっぱりキャッチャーの加藤が真ん中に構えてるんですよね。外から真ん中に入るように構えてのスライダーですよね。
高木 うんうん。
池田 一番打ちやすいスライダーですよね。ストライクから入りたいという感じなのか、バッターはそこを狙ってるんで。
高木 はい(笑)
池田 そこにどうして構えて、投げてしまったのかなっていう、エアポケットじゃないですけど。やっぱり杉本のホームランで試合がガラッと変わりますし、ランナーがいる場面で気が緩んじゃいけない局面ですからね。
高木 そうですねぇ。まあキャッチャーの構えを見てたらそうですよね。
池田 どうしてそうなったのかなっていうバッテリーの失敗ですよね。
以上です。