2021年5月1日にフジテレビONEで放送された『プロ野球ニュース2021』でこの日のvs.読売ジャイアンツ戦で乱打戦を落ち着かせた『新・8回の男』、中日ドラゴンズの又吉克樹について元中日と立浪和義と中日で監督をしていた谷繁元信がフジテレビアナウンサーの酒主義久と共に語っています。
アナ 中日が巨人に連勝。中日の楽勝ムードから巨人の猛攻で終わってみれば乱打戦でした。立浪さん、この試合のポイントはどこにあったんでしょうか?
立浪 ポイントは高橋周平選手の走塁もあったんですけど、やはり今日は8回を投げた又吉投手ですね。
アナ はい。
立浪 ジャイアンツの8回の攻撃は左3人が続くんですけど、そこで敢えて右サイドスローの又吉投手を起用と。そこでカットボールで抑えていくんですね。真っ直ぐのような軌道で少し手元で曲がって打たせない。今年の対左の被打率が1割1分1厘なんですよね。
vs左 率.111(18-2) vs右 率.200(25-5)
アナ 凄いですね。
立浪 えぇ。これまではよく左には打たれていたんですけど、カットボールを覚えたことで、もう右左関係なしに抑えられるようなったのが大きいと思いますね。
アナ 立浪さんも食い込んでくるボールというのは厄介でしたか?
立浪 打者で速い食い込んでくるボール。右投手の右打者のシュートであったり、右投手の左打者のカットボールであったり、そういう速くて変化が小さくて食い込んでくるボールが得意な選手ってあんまりいないと思うんですね。
アナ 難しいんですね。
立浪 はい。これは打者にはスゴく不利になるボールですね。
アナ はい。谷繁さん、キャッチャーとして、そして監督として又吉選手のボールを見ていたと思うんですけども。
谷繁 そうですね。入団して1年目2年目というのはボールの勢いがあってスゴくいいピッチングをしてたんですけど、徐々に怖さも出て来て、相手バッターにも特徴を知られて。そこからかなり悩んで色々と苦労して、やっといいボールを見つけて、今のこのポジションを勝ち取ろうとしてますよね。
アナ はい。
谷繁 だから僕は期待しています。
アナ なるほど。この又吉投手の活躍などもあって、立浪さん、首位阪神と2位ジャイアンツに2カード連続の勝ち越しです。
立浪 これはまず先発ピッチャーですよね。大野投手を始め、柳投手もそうですし、今日投げた小笠原投手もそうなんですけど、先発の調子が上がってきました。そして終盤は又吉とマルティネスで、これは完璧なリリーフ陣だと思います。あとは点が取れれば更に上に行けるんじゃないかなと。
アナ なるほど。
立浪 だから勝ってる時に、点を貪欲に取っていく野球ができれば十分上位に食い込んでくるんじゃないかと思います。
アナ もっともっとチームの状態が上向いていくんじゃないかと。
立浪 えぇ。バントであったり走塁であったりと、細かい野球をしっかりしていきたいですよね。
アナ はい。谷繁さんはどのようにドラゴンズの現状を見ていますか?
谷繁 立浪さんが言われたように先発陣が落ち着いてきて、後ろの3イニングを任せられるピッチャーがほぼできつつある。最初は祖父江と福が不安定でしたから、そこを見切った感じで又吉を入れて落ち着きましたよね。
アナ そうですね。
谷繁 この辺でバッテリーがかなり落ち着いてきたので、あとは言われたように点をどう取るかですよね。
アナ そうして中日が勝ち星を重ねていけるんじゃないかと。
谷繁 はい。
以上です。