2023年11月19日にフジテレビで放送された『S-PARK』でプロ野球選手100人が選ぶ変化球部門のランキングが紹介されていました。ナレーションと共に進行します。
ここ数年、菅野智之や山本由伸や佐々木朗希など日本を代表するピッチャーが受賞してきたこの部門。今年は2つの球種でランキングを分け合う結果に・・・
変化球部門 第5位(1人目)
藤岡裕大 本当にストーンと真っ直ぐに見えて、そこから消えるという感覚。
松本剛 速いですし落差もスゴいので。佐々木朗希投手のフォーク。
頓宮裕真 佐々木朗希投手のフォーク。
去年1位を獲得した佐々木朗希のフォークが今年は5票で5位にランクイン。順位は下げたが、その衝撃度は未だ健在。
頓宮裕真 やっぱベンチで見てたら「何でそこ振ったんやろな」とか思うんですけど、打席に立ったら真っ直ぐに見えるというか。えげつないです。
そのフォークの魔球ぶりを顕著に表すデータがある。なんと佐々木のフォーク空振り率は29.8%。日本プロ野球界で圧倒的1位なのだ。
1位 佐々木朗希 29.8%
2位 有原 航平 26.4%
3位 村上 頌樹 26.0%
4位 山下舜平大 25.9%
5位 山崎 伊織 24.7%
(提供データスタジアム)
変化球部門 第5位(2人目)
そしてこの投手のフォークも同数で5位にランクイン。
小深田大翔 この辺(目線)からこの辺(腰辺り)に落ちてくるみたいな(笑) 打てないっす(苦笑) 宇田川投手のフォークボール。
紅林弘太郎 宇田川さんのフォーク。
則本昂大 宇田川のフォーク。
オリックス・宇田川優希のフォーク。今年WBCにも出場し、世界一にも貢献するとシーズンでも大活躍。決め球のフォークを武器に強打者を斬って、斬って、斬りまくった。
則本昂大 エグいっすよ。カーブみたい・・・落ち方が。横から見てたら「うわ!凄いな!」と思ってスピード見たら130後半で「あっ、フォークか」みたいな。凄い。
変化球部門 第3位
第3位も2人が同票でランクイン。
岡本和真 自分が思ってるところよりも1個遠いというか。凄い変化球だなと思いましたね。
大山悠輔 フォークもスピードがあって当たらないですね・・・。
大城卓三 真っ直ぐと同じような軌道で、そこからギリギリで落ちるみたいな。山本由伸投手ですね。
岡本和真 山本由伸投手です。
大山悠輔 山本由伸投手のフォーク。
今永昇太 山本由伸投手のフォークですね。
3年連続投手四冠・山本由伸のフォークが7票で第3位にランクイン。
今永昇太 空振りが欲しいところ、ゴロを打たせるところ、全てを操ってるようでそれが本当にスゴいなと思いますね。
その変幻自在のフォークは既に移籍が確定視されているアメリカにも知れ渡っている。
今年、千賀滉大もお化けフォークで話題になったが、メジャーリーグでフォーク(スプリット)はあまり見ない球種だ。フォークとストレートを投げるときの腕の振りが同じなので打者は更に混乱してしまう。メジャーでも効果的な球になるよ。
変化球部門 第3位(2人目)
山本由伸とフォークと並ぶ第3位は・・・
小郷裕哉 あれはちょっとヤバいですね。完全にもう視界から消えるんで。
宮城大弥 エグいです。いいカーブ。ズルいですね(笑)
田口麗斗 『4階から落ちちゃうよカーブ』(笑)
浅村栄斗 舜平大投手のカーブ。
宮城大弥 カーブは舜平大。
小郷裕哉 舜平大投手のカーブです。
第3位はオリックスの20歳・山下舜平大。プロ初登板で開幕投手を務めたニューカマーは今シーズン圧巻のピッチングを連発。規定投球回に達していないものの、防御率は驚異の1.61をマークした。
身長190センチ。4階から落ちるとも言われるカーブにバッテリーを組む森は・・・
森友哉 大きく曲がって、尚且つコントロールが良くて。そうなってくるとバッターからしたらスゴく嫌やろうなと思ってましたね。(対戦は)したくないですね(笑) 多分打てないんで。できれば対戦したくないです。
山下の投球割合を見てみると実はほとんどがストレートとカーブなのだ。
ストレート 58.6%
カーブ 30.9%
フォーク 10.5%
まさの必殺のカーブ。その原点には高校時代の恩師の教えがあった。
彼に大きく育ってほしいということでカーブでもストライクからストライクのカーブ、ストライクからボールのカーブ、ボールからストライクのカーブ。1つの球種でも3種類投げれるんで、そこを彼に求めたと。
徹底的にカーブを練習し、精度を極限まで高めた山下。その努力こそがプロ野球選手をも驚愕させる必殺のカーブを生み出していたのだ。
変化球部門 第2位
近本光司 他の変化球も凄いんですけど、やっぱりカーブのコントロールと回転数。
中村悠平 フォークじゃないんですよ。カーブなんですよ。
戸郷翔征 カーブがスゴく落差大きい。
大島洋平 直角に曲がるというか、カーブという感じではない。
村上頌樹 (打席に立って)おーエグいと思って。こんな球エグいわ 打てへんって・・・(笑)
セ・リーグ防御率トップの村上を思わずニヤけさせたボールとは・・・
村上頌樹 山本由伸投手のカーブです。
第2位は3年連続ランクインとなった山本由伸のカーブ。
村上頌樹 交流戦で打席に立たせてもらったんですけど、凄かったです。えー!みたいな。こんなところから曲がってストライク入るの?って。忘れられない1球でしたね。
それは衝撃の軌道・・・
門脇誠 もうリリースした瞬間にボールだと思ったのがストライクに入ってくるくらい「そんなに曲がるんだ」っていう衝撃が。まず(ボールの軌道で)上を向くんで、その時点でボールじゃないですか。そこからここ(ストライクゾーン)に来る。「うわー凄いな」と思いましたね。
変化球部門ではここ5年間で8回ランクイン。
2019 2位カットボール
2020 4位フォーク
2021 1位フォーク 2位カーブ
2022 3位フォーク 3位カーブ
2023 2位カーブ 3位フォーク
3年連続投手四冠も頷ける結果だ。
変化球部門 第1位
東克樹 衝撃的でした。
松井裕樹 なかなか打てないボールかなと思います。
石川昂弥 壁に当たって落ちてきてんじゃないかくらい、縦に落ちてくるんで。
西川龍馬 初めて見る球のスピードと変化量。ビックリし過ぎて逆に手が出なかった。
細川成也 当たるって思ったところから果てしなく曲がるんで、どうやっても打てないなって思いましたね(苦笑)
村上宗隆 1回も打ててないので、もう少し対戦したかったなと思いますけど。
日本の4番も再戦を希望するナンバーワン変化とは・・・
村上宗隆 バウアーのカーブ。
石川昂弥 バウアー選手のカーブ。
岡林勇希 バウアー投手のカーブで。
東克樹 バウアー投手のカーブ。
そしてこの選手も・・・
バウアー 変化球に関しては僕が一番自信があるので、自分の変化球を推したい。中でもカーブはピカイチだよ。
自分自身に1票を投じたバウアーのカーブが12票で見事1位にランクイン。2020年、サイヤング賞に耀いた右腕は今シーズンDeNAに移籍すると、二桁勝利を挙げる活躍。三振を奪った後に魅せるソードセレブレーションやメジャー級の感情表現でも話題となった。そんなバウアーのカーブにはスペシャルな特徴がある。
それを証言してくれるのは、バウアーのボールを誰よりも多く受けてきたキャッチャーの伊藤光だ。
伊藤光 投げてから加速して落ちてくるような。ナックルカーブなんで。
ナックルカーブとは通常のカーブよりも球速が速く、鋭く落ちる変化球。バウアーのナックルカーブの平均球速(127.9キロ)はNPB平均(117.5キロ)よりも10キロ速く、被打率は1割7分7厘。何故このボールは打ちづらいのか・・・
伊藤光 回転も真っ直ぐと同じような回転で、軌道から真っ直ぐがあって、そこから変わらずにナックルカーブもあるんで、空振りが取れると思います。
更に輪をかけて・・・
伊藤光 上に浮いたら高めのボールゾーンからストライクに入ってくるんで、バッターがあまり反応しないというのは捕りながら思ってました。ボールだと思って見送ってると思うんで、そこは印象がありますね。
ストレートと同じような軌道を描くバウアーのナックルカーブ。だからこそストライクだと思い、振りにいけば鋭く落ちて空振りに。ボールだと思い見逃した球は鋭く落ちてストライクに。まさに最強の魔球なのだ。
バウアーのコメント
バウアー 僕のカーブを一番の変化球に選んでくれた選手の皆さん、どうもありがとうございます。スゴい変化球を投げるピッチャーはたくさんいるので少し驚いていますが、大変名誉なことなので本当に感謝しています。素晴らしい選手達と対戦したことは懐かしいし、またお会いできることを楽しみにしています。
今シーズン、日本にやって来たサイヤング投手・バウアーはファンを魅了し、その自慢のカーブで栄冠を獲得。
1位 バウアー カーブ 12票
2位 山本 由伸 カーブ 8票
3位 山下舜平大 カーブ 7票
3位 山本 由伸 フォーク 7票
5位 宇田川優希 フォーク 5票
5位 佐々木朗希 フォーク 5票
以上です。
過去の100人が選ぶシリーズはコチラ。